1分でわかる!? 学校統廃合
小規模校は「いじめ」があってもクラス替えできないから心配?
小規模校では、1学年1クラスになることが多いから、いじめがあったとき、クラス替えもできないから不安だなぁ…。
いじめが起きている学校って、どんなところか思い出してみて。だいたい「大きな学校」じゃないかしら?
子どもの数が多いと、一人ひとりに目が届かないから、いじめを芽のうちに摘むのが難しいのよね。
それに対して、「小さな学校」なら、そもそも、いじめは起きにくいし、その兆候があっても、クラスみんなの問題として問いかけ、すぐに対応できるの。
これは、小規模校の利点として広く知られていることなのに、ことさら小規模校のデメリットとして言われるのは、おかしいわよね。
それから、それとの関連で、小規模校は人間関係が固定化されるからよくないみたいに言われるけど、これも違うの。
子どもたちには、親密で安定した人間関係が続くことが、成長するうえで大切なことなの。
小学校1年生に上がったばかりの子どもや、中学校1年生になったばかりの子ども、それから転校してきた子どもは、みんな何かしら緊張して不安を抱えているでしょ。人間関係が、ガラッと大きく変わってしまうからなのよ。
徐々に広い人間関係の中に置かれることは、成長の上では必要なことかもしれないけど、それまでの安定した人間関係があってこそ、乗り越えられるものなのよ。
それに、長期間の固定した人間関係の中でこそ、子どもたちは自己肯定感や思いやりの心が育つものなの。それが、社会性や主体的に生きる力に結びついていくの。
だから諸外国では、1学年1学級が普通なのよ。
もっと詳しく
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- コールマン報告/「小さな学校」ほど教育効果が高い
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